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西村クリニック

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免疫療法(減感作療法)

免疫療法(減感作療法)

アレルゲン免疫療法とは、従来より減感作療法と言われているものであり、これまでの皮下注射法による減感作療法(皮下免疫療法)に加え、アレルゲンエキスを経口的に投与する経口免疫療法の2つの方法があります。
平成26年10月よりスギ花粉症の経口免疫療法が開始されており、平成27年9月にはダニ抗原によるアレルギー性鼻炎の経口免疫療法も開始されています。
いずれも、アレルギー性疾患の長期寛解、根治させる可能性のある唯一の治療法とされており、当院では経皮・経口免疫療法のどちらも治療できます。

①皮下注射による減感作療法(経皮的免疫療法)

アレルギーの原因となっている物質(室内塵やダニ、スギやブタクサ花粉など)アレルゲンエキスを、
アレルギー反応の起こらないような薄いエキスから、少しずつ濃いエキスへと濃度や量を上げて皮下注射をし、
体に免疫をつけ、アレルギーを起こさないような体質をつくり、
気管支喘息やアレルギー性鼻炎などのアレルギーの治療法です。

1.治療方法

アレルゲンエキス1~3種類を、1週1回 6~12カ月間は漸増皮下注射します。
免疫がつき次第、2週に1回、3週に1回、月1回の注射になります。免疫維持のため、
その人にあった最大量を1~4カ月に1回定期的に数年にわたり注射をつづけます。
症状改善・消失後も、3~5年間続けて根治をめざします。

2.適用

アレルギーの原因がはっきり分かっており、かつ日常生活上さけることが困難な物質、
例えばダニやスギ花粉などが原因になっており、薬を使っていても十分によくならない場合、
この治療法の適用になります。
アレルギーの原因が不明な方、食物アレルギー、薬アレルギーは対象になりません。

3.投薬治療とのちがい

薬により症状をおさえるだけの治療とちがい、減感作治療では免疫がつき体質が改善されるため、
眼や鼻、肺など全てのアレルギー症状が改善され、根治も期待できます。

4.副作用

アレルゲンを注射するのですから、鼻炎症状やじんましん、喘息発作など
アレルギー反応を起こすことがあるので、注意して対応します。
注射局注に、発赤と腫脹は普通にみられますが、2~3日で消失し心配ありません。

5.費用

注射の種類と量によりますが、1回の注射は200~1,100円位です。

②スギ花粉症舌下免疫療法

1.適用

スギ花粉の関与が明らか(IgE抗体陽性など)で、一般的な薬物療法でコントロールのできない、7歳以上の小児・成人のアレルギー性鼻炎・結膜炎、気管支喘息の方が治療の適用になります。
しかし小児では、長期間の治療を必要とするため、自分の意思表示ができる年齢から開始することを推奨しています。

2.治療方法

舌下免疫療法による治療を行います。治療薬には、舌下液と舌下錠の2種類があります。

① スギ花粉舌下液シダトレンを、1日1回舌下に滴下し2分間保持した後に飲みこむ方法です。 少なくとも2~3年間は毎日服用し治療を継続する必要があります。 なお、治療はスギ非飛散時期の6月~12月に開始します。 花粉飛散時期の2月~5月には、過敏性が高いため、開始は回避します。

② スギ花粉舌下錠シダキュアを、1日1回1錠、舌下にて1分間保持した後に飲み込む方法です。その後5分間は、うがいや飲食を控えてください。

3.副作用

高濃度のエキスを舌下に滴下、あるいは口腔崩壊錠を舌下に含みます。 主な副作用として、口内炎・舌下腹部脹・口腔内腫脹・咽喉頭そう痒感・頭痛などが報告されています。 また、アナフィラキシーショック対策として、治療中の方には「患者携帯カード」が発行されます。

4.費用

シダキュアスギ花粉舌下錠 2000JAU  7日分処方 3割負担 ¥480
シダキュアスギ花粉舌下錠 5000JAU  30日分処方 3割負担 ¥1,740

③ダニによるアレルギー性鼻炎の舌下免疫療法

ダニによるアレルギー性鼻炎の方に、ダニアレルゲンを少量から徐々に量を増加させながら舌下投与し、 過剰な免疫反応を弱めていき症状をおこりにくくする治療法です。

1.適用

ダニを原因とする通年性のアレルギー性鼻炎の方で、7歳以上65歳未満の方が適用になります。
しかし小児では、自分の意思表示ができる年齢から開始することを推奨しています。

2.治療方法

舌下錠を1日1回服用します。
投与時は、舌下でしっかりと崩壊するまで2分間くらい保持し、唾液で飲み込みます。
投与後5分間は、うがい・飲食を控えます。
また、投与後の2時間は激しい運動・アルコール摂取・入浴は控える必要があります。
投与するダニアレルゲンエキスの量は、少量から一定量(維持量)まで増加し、
維持量を少なくとも2年間は毎日連続して服用する必要があります。
今日、ダニアレルゲン舌下錠としては、ミティキュアダニ舌下錠とアシテア舌下錠の2種類があります。

3.副作用

咽頭の刺激感、口腔の痒みや腫れ、耳の痒み、咽頭・喉頭の浮腫などがみられることがありますが、多くは自然に改善します。
時にはじんましんや、アナフィラキシーショックが発症するとされています。

4.費用

ミティキュアダニ舌下錠  3300単位 14日分処方 3割負担 ¥690
ミティキュアダニ舌下錠 10000単位 14日分処方 3割負担 ¥1,230

アシテアダニ舌下錠 100単位 14日分処方 3割負担 ¥690
アシテアダニ舌下錠 300単位 14日分処方 3割負担 ¥1,230